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Vol.21 木山啓子さん(後編) 世界中の一人一人が幸せになれるようなサポート

「知る」「行動する」「忘れない」「続ける」「伝える」の5つのアクションをみんなで起こせば、世界は必ず変えられると信じて国際支援の活動をされていらっしゃる国際協力NGO JEN(ジェン)の事務局長/木山さん。
後編では木山さんに活動を行うこととなったきっかけやいろいろな経験を通して至った人生観などについてお話をお伺いしました。

――木山さんご自身が国際支援の活動を行うようになったきっかけについて教えてください。

スリランカでの木山さん
【スリランカでの木山さん】

目の前にあることを一生懸命やっているうちに、今の活動をしていたって感じなんです。メーカーに勤務後、米国に留学、帰国して国際協力機構(JICA)の下請け会社で働いていましたが、強いて言えばそこで全く仕事ができない、使えないスタッフだったことが最大のきっかけかも知れません(笑)。
いろいろな取材を受けるようになり、毎回のように「きっかけは?」と聞かれるうちに「小さい頃から人の役に立つことに興味があったのかなぁ」ということに気づきました。

――JENの立ち上げ期から旧ユーゴスラビアの地域代表として活躍されたとお聞きしておりますが、そんな木山さんが使えないスタッフというのは過小評価ではありませんか?

いや。当時の自分の仕事ぶりを今の自分が振り返ると、やはり使えないスタッフだと思います。クビ同然で国際協力機構(JICA)の下請け会社を退職することになり、どうしようと悩んでいたところに友人が「そんな悩んでないで、現場でいろいろ経験してきたらどうなの?」と言ってくれ、NGOの門を叩くことになったんですね。

――国際支援で現地に行くことについて、危険なんじゃないかという心配や不安はありませんでしたか?

ないんです。私の場合、何をするときもそうなんですが、そんなにすごいことだと思わずに飛び込むんですね。何か困難が好きみたいで、チャレンジングなことがあると一生懸命やりたくなっちゃうみたいです。階段を上がるような感覚かな…。

――階段ですか?

木山さんがイメージされる「学びの階段」
【木山さんがイメージされる「学びの階段」】

私は「学びの階段」と呼んでいるんですが、、、。ある崖をイメージしてください。崖が遠くにあるときはその上にある光って見えますよね。でも、崖に近づけばその光が見えなくなる。で、その崖を登り切ればまた光が見えてくる。見え方は崖の下にいたときとは違って見えるはずです。つまり新しいステージですね。そういう崖がいくつも続いてるのが学びの階段です。楽々上れる崖もあれば、上るのが大変な崖もある。上るのが大変な崖は後戻りしたりもする。崖を一生懸命上って登り切ると新しいステージが開ける。私は人生をそんなふうに捉えています。

――階段を上ることつまり目の前にある目標に向かって一生懸命がんばるっていう人生ですね。

そうですね。できなかったらできないで、実力が足りなかっただけのことと思うようにしています。今だから言えるんですけど、実力が足りないことは恥ずかしいことでも何でもないと思えるようになりました。

――そんなふうに考え方を変えることができたのはどうしてですか?

数年前に出会った中国古典の先生のおかげです。その先生が「生きてるだけで満点」と教えてくれたんです。私自身、自己否定が強かったものですから、最初はとてもそうは思えなかったんです。何かやっても上手くできない、できないなんて私はダメな人間なんだと思っていたんですが、そうじゃない、できない私も満点なんだというふうに先生に思わせていただくことができて、それからは何かをやって失敗しても、それでも生きてるだけで満点なんだ、それでいいんだと思うようになりましたね。

――その先生に出会われたきっかけを教えてください。

たまたま友人が誘ってくれたんです。自分の今までの人生、どこの分岐点を間違っても今の場所にいない。辛かった思い出やうれしかった思い出がなければ今ここにきていないと思います。今がこんな幸せと思えたら、過去辛かった一つ一つの出来事もよかったと思えます。

――木山さんのブログのタイトルに書かれている「曲則全、枉則直」というのも老子の道徳経に書かれている言葉とお伺いしましたが、どんな意味か教えてください。

木山さんの作品が収録された本「仕事ってこういうことだったのか」
【木山さんの作品が収録された本      
      「仕事ってこういうことだったのか」】

様々な解釈があるようですが、私は先生に教えていただいた解釈が好きです。老子は「人は元気で幸せに人生を全うするためにうまれてきた」と繰り返し教えていると先生はおっしゃいます。その表現の一つがこのフレーズで「曲がった木は木材にもテーブルにも使えないので伐採されないで天寿を全うできる。人間も仕事ができないと、あいつはほっとけ、みたいなことになって仕事をどんどん頼まれるようなこともなく、ストレスが溜まらず身体も壊さず、天寿を全うできる。」という意味だそうです。仕事ができるとかできないとか、失敗したとかしないとか、そういうことは宇宙から見れば本当に小さなこと。それよりも大切なことは、元気で幸せに生きること、ということです。

――「生きてるだけで満点」って素敵な考え方ですね。

ダメなところがある私も生きてるだけで満点だって思えたら、ほかの人にも優しくなれるし、優しくすると、優しくしてもらえる。優しくしてもらえると感謝ができる。感謝ができたら幸せになれる。「あー、幸せってこういうことなんだ!」と今までの経験、つまりよかったことも辛かったことも何かこういろんなパーツが一つのところに収まったっていう感じがしました。

――今までのお話を伺っていると、JENでの活動は木山さんが生きていかれる上での原動力になっているような印象を受けます。最後に今後の抱負についてお聞かせください。

JENが支援活動を行う避難民キャンプの様子
【JENが支援活動を行う避難民キャンプの様子】

JENの活動は自立を支えるということを通して、世界中の一人一人が幸せになることをサポートするということですので、本当に世界中の一人一人が幸せになれるように活動を続けていきたいなと思っています。そのためには、自立支援を質を落とすことなく広めていけるような現地スタッフをもっともっと育成していきたいなというのが今後数年間のテーマです。もし、日本の皆さんが、JENの活動を通して元気をもらってくれたりしたら、本当にうれしいです。

――本日はどうもありがとうございました。

すべてに一生懸命で、「今までの人生、どこの分岐点を間違っても今の自分はいない。そう思うと辛かった出来事もよかったと思える」とお話される木山さん。「困難が好き」と穏やかに話されていましたが、その裏には努力も楽しさの一部と変えてしまうパワーを感じました。「生きてるだけで満点」の考え方で、自分もまわりのみんなも幸せになれるようなアクションを起こしたいと思います。今日は素敵なお話をありがとうございました。

by ニフティ「想い伝え隊」木皿、宮坂、高沢

「木山啓子」さんからのお知らせ

関連サイトの紹介

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http://jenblog-keiko.blogspot.com/

●JENのホームページ
http://www.jen-npo.org/

●チャリティ・ブック・プログラム「Chabo!( チャボ )」
http://www.jen-npo.org/chabo/

●スクールサポートプログラム「BOOK MAGIC(ブックマジック)」
http://www.jen-npo.org/bookmagic/

●ハイチの緊急支援活動について
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http://www.jen-npo.org/contribute/form01_1.php?country=s-hat&select1=0



関連書籍の紹介

木山さんが出会われた中国古典の先生の本を紹介します

論語の一言 論語の一言
田口 佳史著

価格:1,680 円(税込)
ISBN: 978-4-334-97608-8
出版社:光文社
発行年月:2010/4



木山さんの作品が収録された本をご紹介いたします

仕事ってこういうことだったのか 先輩たちが教えてくれたこと 仕事ってこういうことだったのか 先輩たちが教えてくれたこと
チーム20S5編

価格:1,365 円(税込)
ISBN:978-4-7612-6669-1
出版社:かんき出版
発行年月:2010/3/9


サラリーウーマン幸せ研究所  WORK編 サラリーウーマン幸せ研究所 WORK編
小林 由紀子編+日経WOMAN編

価格:1,470円(税込)
ISBN:4-532-16564-4
出版社:日本経済新聞社
発行年月:2006/9

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