本文へジャンプします。


RSSを表示する



Vol.10 玄秀盛さん(前編) オレに解決できへん問題は無い!

NPO法人日本ソーシャル・マイノリティ協会「新宿救護センター(通称"歌舞伎町駆け込み寺")」所長の玄秀盛さん。数奇な運命の中で、あらゆる修羅場や世の中の裏表を経験しつつ33歳で比叡山の酒井大阿闍梨の下で得度。平成12年に白血病の保菌者と判明したのを機に生きた証を残すため全てを投げ打ち歌舞伎町に人助けの相談センターを開設されました。活動の様子や生い立ち、人生観、これからなどを「駆け込み寺」の住職に伺いました。

--玄さんが「新宿駆け込み寺」を始められてから今年で7年、相談件数も10,000件を超えたとのことですが、毎日どのような相談を受けられているのですか?

多重債務、家出、DV(家庭内暴力)、虐待、自殺、引きこもりなどなど千差万別。相談に来る人の性別、年齢もさまざまで、下は14歳から上は76歳まで。今から死にたいんですという相談もあれば訴訟で金を取るために知恵を借りたいというのもあるんやけど、本当に困窮しているのかどうかは直ぐに見抜けるから個人の私利私欲で来る人には他に行ってもらう。

--最近の相談の傾向というようなものがありますか?

引きこもりの子を持つ親からの相談が多い。それから、やはり最近はこの経済情勢やから、派遣切りやリストラで職を失った人の相談とかが増えてるな。この間は会社が倒産してご主人が自殺した奥さんから、運転資金で借りた借金の流れを止めたいとう相談があったばかりや。

--ちょっとお聞きしただけでも、ずっしりと重い、深刻な内容の相談が多いようですが・・。

例えば、亭主のDVが怖いという相談で、その亭主が暴力団の組長だったりすると、さすがに弁護士でも引くんやけどオレは違う。全力で矢面に立つんや。最後に本気で救えるのはオレしかないと思って絶対に結果を出す。オレに解決できへん問題は無いねん。

--気迫が違いますね。

インタビュー中の玄秀盛さん
【インタビュー中の玄秀盛さん】

人を救うとか助ける場合は絶対にその人の1000倍以上のパワーがいるねん。  裏も表も無い太陽の力だから救えると思ってる。オレは雑多な経験、数奇な経験、仏教者としての経験などいろんな経験を人の何倍もやってきて、世の中の上から下、表と裏を全部見てきたからな・・・相談者の悩み、不安、恐怖がわかるねん。誰が来てしゃべっても15分もあればザーッと読み取れる。

--玄さんは、どのような相談スタイルを取られているのですか?

ここに相談に来るということは前向きに生きようという前提がある。一縷の望みを持ってくるから第一歩はOKや。先ずここに来させる、そして一対一になってプライドも世間体も捨てて全部さらけ出してもらう。皆、ここで泣くんやで。そしてオレからはこうしろああしろとは言わない。同情もしない。あんたがどうしたいのか、どう救われたいのかを言ってもらって、そのための行動を真剣に考えて約束する。「玄さん、見といて下さい」という相談者とオレとの命の約束をする。だから約束をたがえて何にも行動を起こさないで再び来るヤツは、ちゃんと動いてから来い、オレを遊ぶなよ、と厳しく追い返す。オレの中では皆一回一回、同じ題材での相談は無いねん。どんな問題も相談1回40分で5,000円。オレは損得ゼロやから問題も透き通るように見えてくる。だいたい対処法は即断即決や。

--人情肌で「頑張って」と励ますのと違ってものすごく具体的ですね。

当たり前!オレは治療師でもカウンセラーでもない。相談者と同じ立ち位置できれいごとを言ったところで何の解決にもならへん。癒やし系やないねん。本人がどうしたいのかというモチベーションを引き出して、問題解決に向けてエネルギーを転換してもらわなあかん。こっちも生かされてる命言うたら悪いけど、ちょっとでも相談者の役に立ちたいと思ってるからオレのパワーの百万分の一をやる。そこは真剣勝負や。

--相談内容によってまちまちでしょうが解決には時間もかかるでしょうし、何度も相談に来られる人もいるのでは?

新宿救護センターの相談部屋
【新宿救護センターの相談部屋】

DVや多重債務なんかの問題はその原因が取り除かれれば意外と早く解決する。ただし、心の問題は比較的時間がかかる。病気に逃げるな、と言いたいとこやけど中には弱い人もおるのでこれは根気よく待つだけや。引きこもりも、外に出られるようになれば改善や。一人の人が相談に来る回数はだいたい2、3回かな。経過報告に来る人、上手くいったとお礼をしに来る人、オレとの約束が少しグラついて自信を失くしかけてくる人などさまざま。来るのも良し、来ないのも良し。別にオレからは追わへん。オレにとってはプラスでもマイナスでもない。

--今は玄さん一人で問題解決に当たられていていますがもっと多くの人を救いたいと思われますか?

自殺、殺人、いろんな事件があるやないか。そういうのを見ると、ああ、オレと出会われへんかったんやなあ、救ってあげたかったなあと思う。反面、オレと出会えなかったということはまだまだオレの力及ばずということ。オレが一生懸命光を発したところで低い位置だと照らす範囲も狭い。もっともっと光を高くして輝かんとみんなに見つけてもらわれへん。オレと出会うことが出来へん。その意味ではオレもまだまだということや。

--玄さんをそれほどまでに駆り立てている原点はどこにあるのですか?

う~ん、無常観やな。

--無常観、ですか?

形あるものはいつかは必ず壊れる。命はもちろん、もっと言えば愛ですら壊れる。  オレは子供の頃から親も、他人も、世間も最初から信じてないし、帰る場所も、抱きかかえてくれる人もおらへんかったから余計にその気持ちが強いんやろな。

後編では、雑多な経験、数奇な経験、仏教者としての経験など、いろんな経験を人の何倍ももやってこられたという玄さんの生い立ちや、今後の活動の抱負についてお話を伺います。お楽しみに。

by ニフティ「想い伝え隊」岡本、宮坂、小出、浦田

「玄秀盛」さんからのお知らせ

イベントのお知らせ

「NPO法人日本ソーシャル・マイノリティ協会」所長の玄さんより、今後のイベントをご紹介いただきましたので、この場を借りて案内させていただきます。興味を持たれた方はぜひ参加されてみてはいかがでしょうか。

Voice~心のつぶやきをそのままにしないで~自殺について考えるシンポジウム

  日 時:2009年 2月14日(土) 13時30分~16時30分(開場:12時30分)

  場 所:四谷区民ホール(新宿区内藤町87番地)

  参加費:無料

  備 考:パネルディスカッション「大切な人を守るために」のパネリストとして玄さんが出演されます。

2月のトーク&ライブ

  日 時:2009年 2月21日(土)16:00~

  場 所:新宿救護センター(新宿区歌舞伎町2-42-3 林ビル1F)

  参加費:1,000円(ワンドリンク付き)

ブログ、ホームページの紹介

●「NPO法人日本ソーシャル・マイノリティ協会」新宿救護センター ホームページ

●新宿救護センター公式ブログ 「新宿救護センターの徒然

●玄秀盛さんの公式ブログ 「戯れ言

●「株式会社オフィスGEN」 ホームページ

コメント (0) | トラックバック (0)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/508788/44035837

※インタビュー記事に対して、リンクおよび言及のされていないトラックバックは削除することがありますので、ご了承ください。


コメント

コメントを書く




コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。